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2日目「介護の心構え」|猫の介護学
2日目の今日は、介護の心構えについてお話ししようと思います。
その前に私事ですが、この「猫の介護学2日目」を執筆中に、
うちのおじいちゃん猫が天国へ召されてしまいました。
正直、とてもショックですし、
まだ現実として受け入れられていない自分がいます。
みなさんの中で、『愛猫が亡くなってからも、まだ傍にいるような気がする』
といった経験をされた方はいらっしゃいますか?
私は以前、友人からそのような話を聞いたことがあったのですが、
その時はきっと亡くなったショックでそんな気がするだけじゃないかと思っていました。
でも、不思議なことに死後2日目くらいまで
はっきりと亡くなったはずの猫の気配を感じるという現象が
我が身にも起こってしまいました。
具体的にどんなことが起こったのかというと、
うちにはもう一匹7歳の猫がおりますが、
その子はリビングで昼寝をしているのに
キッチンで猫が食事をする音が聞こえたり、
猫トイレの砂をかく音がしたりといったことです。
でも、死後3日目を過ぎたあたりから気配がだんだんと薄れていきました。
人間の脳が引き起こす錯覚なのか、
本当に死んでから2日目くらいまでここにいたのかは分かりませんが、
全く不思議なことがあるものですね。
亡くなった猫のお話をまだまだしたいところですが、
長くなりそうなので、この辺で本題に入ります。
猫の介護には大きく分けて次の3種類があります。
- ①怪我をした猫の介護
- ②病気の猫の介護
- ③老齢の猫の介護
2日目では、このうち③老齢の猫の介護のことについて考えていきます。
(①と②は後日また一緒に勉強しましょう)
健康な猫も加齢により変化がみられるようになります。
「最近、毛がバサバサしてきた。」「高いところに上がらなくなった。」
「外に出たがらなくなった。」など、前と違うな…と、
あなたが感じることがあれば、それが猫からの老化のシグナルなのです。
そして、その微かなシグナルに一早く気づけるのは、
一緒に暮らしているあなただけなのです。
そのシグナルを受け取ったら、
1年に1度は必ず健康診断に行くことをお勧めします。
その際には血液検査をしてもらってください。
状態によっては、先生と相談してレントゲンなど
他の検査が必要な場合もあるかもしれません。
12歳を過ぎたころからは(状態によってはもっと早くから)
半年に1度の健康診断をお勧めします。
そして、もう一つ注意深く見守っていただきたいのは、
老齢期に入ってから発症した病気や怪我についてです。
人間と同じで、高齢になってからの怪我や病気はとてもダメージが大きいものです。
回復力が低下しているので、
ひどいときはそのまま寝たきりになってしまう場合もないとは言えません。
もし寝たきりになってしまうと、猫も辛いですが、
介護をするあなたも精神的、身体的に大変疲れてしまいます。
そして、あなたを疲れさせることを、あなたの猫は望んでいません。
猫の介護で一番重要なのは、まずは 猫を寝たきりにさせないということです。
猫が、
これを、「猫の生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)」といいます。
この生活の質をできるだけ長く維持できるように飼い主が見守っていくこと、
ここから猫の介護は始まっているのです。
この見守りは、あなたの猫があなたのところに来てからすぐにでも始められます。
猫の介護学3日目では、クオリティ・オブ・ライフをできるだけ長く維持するために、
年齢に応じて、どのようなケアをしていけばいいのかを一緒に勉強しましょう。
(3日目に続く)